:[季語閑語]
若い頃は誇りに思っていた視力が年を取ってから休息に落ちてきた。子どもの時イタドリの矢を受け、白目にけがをしたがそれが乱視となって出てきた。老眼が重なって物が正確に見えない。4日、5日月がきれいがったがこの眼では十六夜と満月の区別が付かない。
十六夜の微妙わからぬ乱視かな 未曉
兼題「冬隣り」。私の歳時記に「冬隣」はない。「春隣」はあるが「夏隣」「秋隣」もない。夏隣、秋隣は心に響かないし無くても良い。でも「春隣」や「冬隣」は使えそうな気がする。季語の日本的な季節のとらえ方が良く表れている例かもしれない。
舟揚げて海鈍色や冬隣 未曉