ヨット
兼題「ヨット」習作
新島襄密航の岸ヨット舫ふ 未曉
ヨット交ふかつて黒船開けし港 未曉
昨日家族でベイエリアに出かけた帰り、一人降りて旧桟橋から西浜岸壁、常盤坂を最上部まで登ってきた。帰りはマスクやむなし市バスを使った。標記「ヨット」の取材が直接の目的である。近くから遠くからそして高いところから、実際にセーリングしていなくても想像の足しにはなるような気がして歩いた。どこの観光地もそうだとおもうが、観光客向けに整備されると、歩きやすく、憩いやすく、食べやすく、求めやすいことが優先されて肝心のものが説明板に成り下がってしまっている。昔のことを知っているはずだったのに旧桟橋は探してしまったし、倉庫会社の敷地に迷い込んで注意されたりしてしまった。岸壁を離れて上ったのが常盤坂だった。山登りの癖が付いているから高いところに道が続いているとついつい登ってしまう。常盤坂は見通しが悪く、港は狭い範囲しか見えない。しまいには登ることが目的になり、行き止まりの看板の所まで登ってしまった。それでも港を見渡す感じにはならなかった。巣に子烏でもいるのだろうか二羽の鴉に追い立てられて降りてきた。
函館弁
鴉に頭上を飛ばれて追われたとき、「ぼっかける」という言葉がひょいと口をついた。これらを書き留めておこうと思う。
「ぼっかける」追いかけるをこう言った。「ぼ」は浜言葉に多い濁音化なのだろう。
「かいたい」生意気、ずるい、かっこつけ、きざっぽいやつをこう言っていた。
古語にでも語源はあるのだろうか。
「あいつなまらかいたいのよ」などと使っていた